オズワールド

カーニバル。

歴史あるそれではないし、奉るべき何かがあるわけでもない。しかしながら今年も祭は行われることとなった。なれば神輿に乗るのはやはり世界的ニュアンスを含む俺でしかないのだ。皆の者担げい、暴れい。ワッショイワッショイ!おお、お前も神輿に乗りたいか。よいよい、こちらに参れ。「お前ん家、天井低くない?」降りろ。

昨年はこの辺りで逃走を図った俺だが今年は違う。敵は自らの手で斬る!と意気込みガッと掴んだのはマグナムよろしくコルクペニス。これで戦うとかマジありえねぇからとテンパっている間にもおぞましい生物たちは侵攻している。勇敢なうさぎの兵士たちに守られてはいるものの、天空飛行船やサトウ犬の手から放たれるハイアロクラスタイトつぶてに多事他事な俺は地団駄を踏んで1up

ふざけている場合ではないとこちらも谷間の百合を採取してファイヤーボールで応戦するもその姿は明らかに髭面の赤帽。まさか呪いがこれほどの速度で進行するとは。何か、他に何かアイテムはないのか!「殿、こちらは久保マムシドリンクにござりまする!」怪しすぎる。いかにもといった雰囲気のそれを毒味させた家臣の意識は案の定飛んだったきりトビウオ。おい、これは一体何で出来ていた?「脳とラムネにございます」貴様、この俺様に向かって何たる無礼バー「今回もそれが言いたかっただけですよね?」なんて漫才魂のない奴。

もはやこれまでか… 俺が全てを諦めかけた時、目の前に現れたのは正体不明の少女だった。凛とした佇まいを崩さず、ちらとこちらを振り返ると少女は小さく優しく微笑み、その手に抱えた爆弾を使って虐殺を始めた。悪夢。血濡れの微笑を浮かべてクリーチャーたちを次々と惨殺していく彼女の姿をただ呆然と眺めながら、俺は静かな眠りについた。目が覚める頃には、きっと全てが終わっている。小鳥のさえずりとみんなの笑い声と、焼きたてのトーストとハムエッグとコーヒーの香りが漂う、そんなサニーモーニング…